ページ

2012年12月14日金曜日

すぐそこにある児童虐待~あなたの子は未来を担えるか?

ふと、考えました。


外で元気に遊んでいた子供が、遊び疲れてお腹がへったので家に帰ってきました。

「ただいまー」

母親は言いました。

「お帰り」

…。

なんでしょう、この理不尽さは?


疲れ果てて帰ってきたわが子に対して、

「迷惑だ、来るな、帰れ!」

と言っているのです。なんという虐待でしょう? 人格を疑う発言です。



えーと、


まず、「帰る」という動詞は、ら行で五段活用し、「帰らない、帰ります、帰る、帰るとき、帰れば、帰れ」となります。

ところで、日本語の特に女性的表現では、「帰れ」という表現を「お帰り」と表現することがあります。

「気をつけてお帰り」(気をつけてかえりなさい)

こんな感じですね。

ですから、「お帰り」は、「帰る」の命令形ということになります。



口語というのは非常に曖昧で、多くの場合、いくつかの言葉が省略されます。

しかし、通常、省略されるのは主語です。

「バナナを食べたことはありますか?」 

「あります」

省略されたのは、「バナナを食べたこと」という主語です。

述語である「ある」は省略されません。

「バナナを食べたことはありますか?」 

「バナナを食べたこと」

 変ですよね?

「あなたが食べたのはバナナですか?」

(私が食べたのは)バナナです」

やはり、省略されるのは主語です。

述語を省略してしまうと、意味がわからないのです。





ですから普通人間は、述語を最優先して解釈します。




「お帰り」という言葉には二通りの解釈があって、1つは先に述べた「帰る」の命令形ですが、もう1つは名詞「帰還」を意味する丁寧語や尊敬語としての「お帰り」です。

「お帰りをおまちしております」

こんな感じですね。



日本語は非常に曖昧ですから、単順に「お帰り」といった場合、このどちらとも解釈することが出来ます。

「お帰り」が名詞として解釈された場合の本来の意味は、

「お帰り(をうれしく思います。)

となります。

お帰りが動詞として解釈された場合は、

(おまえは)帰れ!」

となります。


ですが、複数の解釈ができる言葉の場合は、基本的な文法に沿って解釈されるべきで、つまり先に述べたように、まず述語として解釈されるべきなので、「お帰り」といわれたら、帰るの命令形である「帰れ!」と言われたと解釈するのが正常な言語のあり方であるはずです。

なんて失礼な母親なんでしょう?



ですから、あなたのかわいいお子さんがお帰りになられたとしたら、決して「お帰り!」などと言ってはいけません。

かならず、

( お帰りを) 嬉しく存じます」

と申し上げましょう。未来を担うべき、日本の宝に対しての配慮が必要です。

そしてこれは、全て冗談です。
















0 件のコメント:

コメントを投稿